沖縄県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は9月26日、防衛省を訪れ、自衛隊に対する市民の抗議活動は「妨害行為」だと攻撃した中谷元・防衛相の暴言の撤回を要請しました。
この間、陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」の一環で13日に同県宮古島で行われた物資輸送訓練が市民団体の抗議で内容の変更に追い込まれたほか、沖縄の伝統舞踊行事「沖縄全島エイサーまつり」(12~14日)への陸自第15旅団の出演取りやめを求める要請活動や、先月の宮古島での陸自の徒歩防災訓練への市民の抗議活動に宮古島駐屯地の司令が暴言を浴びせる事案も発生しています。これらを念頭に中谷氏は19日の記者会見で、沖縄では「自衛隊の活動に対する過度な抗議活動、妨害行為が続いている」などと攻撃しました。
要請書は、「『二度と沖縄を戦場にさせない』という平和を希求する強い願いから抗議行動が行われているのは当然のこと」だと強調。大きな権力を持つ防衛相が市民の抗議行動を妨害と断定するのは、憲法が保障する表現の自由を侵害するもので「受け入れられない」と撤回を要求しています。抗議活動の当事者にも事実経過を聞いた上で防衛省としての見解を明らかにすることも求めています。
要請に参加した日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「抗議が起こるのは日本政府が責任ある態度をとっていないからだ」と厳しく批判しました。
応対した金子容三防衛政務官は「抗議活動を否定するわけではない」としながら、暴言の撤回・謝罪は拒否。赤嶺氏は「矛盾している」と断じ、重ねて撤回・謝罪を求めました。(しんぶん赤旗 2025年9月27日)