中谷元・防衛相は9月12日の記者会見で、陸上自衛隊幹部候補生学校の2025年度学習資料から、沖縄戦で多大な住民犠牲をもたらした旧日本軍第32軍の作戦を肯定する記述を削除したことについて、「沖縄からいろんな声が寄せられ、国会でも(日本共産党の)赤嶺政賢議員をはじめ沖縄の議員から指摘があったことを勘案し、私から見直しを指示した」と述べました。
改定前の24年度資料は32軍の作戦について、「集団自決」強制など住民を犠牲にした責任にふれず「偉大な貢献をなした」と評価。赤嶺氏は6月12日の衆院安全保障委員会でこの問題をとりあげ「美化するのはとんでもない。学習資料として適切でない。使用を中止し、内容を検討すべきだ」と迫りました。
これを受けて問題の記述を削除。改定後は、壕(ごう)からの立ち退きや赤子殺害の強制、糧食の略奪、スパイと誤解したことによる射殺があったことを明記しました。(しんぶん赤旗 2025年9月13日)