活動報告

進行度16%で予算7割 辺野古埋め立て 大幅超過は必至 防衛省が資料を赤嶺議員に提出

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 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設を巡り、防衛省は5日、建設費の執行状況をまとめた資料を日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に提出しました。2006~24年度の執行額は約6483億円で、政府が19年に示した総経費9300億円の69・7%に達することが判明しました。

 一方、政府がこれまでに投入した埋め立て土砂は、計画している約2020万立方メートルのうち、今年7月末時点で約329万立方メートルで、計画総量の約16・3%にとどまっています。

 埋め立ては2割にも満たないのに、すでに予算の7割を執行している状況です。このままでは政府が示した9300億円を大幅に超過することは避けられません。沖縄県は最低でも2・5兆円かかるとの試算を示しましたが、現在のペースで予算が使われたら、これをも大きく超える可能性があります。

 資料から計算すると、内訳は(1)環境影響評価等約470億円(当初の見積もり約700億円の67・1%)(2)埋め立て工事約4944億円(同約7100億円の69・6%)(3)飛行場施設整備約69億円(同約625億円の11%)(4)キャンプ・シュワブ再編成(滑走路建設に伴い既存施設を移転・新設)工事約1002億円(同約750億円の1・3倍)。(4)はすでに250億円以上の超過です。

 これまでの執行額に、25年度予算に計上した703億円(歳出ベース)を加えると7186億円で、全体の77・3%に達します。

 中谷元・防衛相は2月5日の衆院予算委員会で、赤嶺議員の質問に対し、25年度末までの埋め立て土砂投入は354万立方メートル(総量の約17・5%)にとどまる見通しであることを明らかにしていました。9300億円という総経費の超過は避けられない状況にもかかわらず、中谷氏は「現時点で具体的に見直す段階にない」として、今後の見積り額の提示を拒みました。

 広大な軟弱地盤が広がる大浦湾の埋め立ては、現在のペースで進めば数十年かかります。破綻した新基地建設にしがみつき、果てしない税金投入を続けることは許されません。(しんぶん赤旗 2025年9月7日)

 

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