沖縄県石垣市の前市長が市の公文書改ざん問題で不信任決議を受け自動失職したことに伴う市長選が8月10日告示(17日投票)され、市議会野党勢力が推す前市議のトイタ芳行氏(55)=無所属、新=が第一声を上げました。出直し5選を狙う前市長の中山義隆氏(58)=自民・公明推薦=との熾烈(しれつ)な一騎打ちです。
トイタ氏は、生活に困っている市民を助けるべきときに、公共性・採算性の見通せない「台湾航路」開設や、自然環境への影響などが懸念されるゴルフ場付き大型リゾート建設などを掲げる中山氏の政策を批判。中山氏の4期15年にわたる「長期政権」を欺瞞(ぎまん)に満ちた市政だとして、「市民の力」で転換しようと呼びかけました。
「平和で豊かな石垣市を取り戻すたたかいが始まった」と述べ、「必ずや『市民ど真ん中』の市政を誕生させる」と訴えると、保革を超えて集結した市民から盛大な拍手が湧き起こりました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、参院会派「沖縄の風」の伊波洋一、高良沙哉両議員が参加。同日選の市議補選でトイタ氏とともに市政転換をめざす東山盛あつ子氏(58)=無・新=も必勝を訴えました。
中山前市長は第一声で、「(4期15年で市民の)生活を支えることができたと自負している」などと強弁。1人当たり市民所得(2011~22年度)の伸び率は、石垣市が県平均を大きく下回っているにもかかわらず、あべこべに言い放ちました。(しんぶん赤旗 2025年8月11日)