参院選が公示された3日、沖縄選挙区(改選数1)では、「オール沖縄」の統一候補として「平和の一議席」を何としても守り抜こうと、タカラさちか候補(46)=無所属・新=が立候補しました。
「沖縄を再び戦場にしてはならない。軍拡を止めていく」―。タカラ氏は、80年前の沖縄戦で多くの県民が命を奪われた沖縄本島最南端の糸満市喜屋武岬で第一声を上げました。
憲法の精神を政治に生かし「生きる」を政治の真ん中に据えると力説。物価高騰や低所得に苦しむ沖縄の現状を変えるため、消費税減税などを進め、誰もが安心して暮らせる社会をめざすと表明しました。
南西諸島へのミサイル配備や名護市辺野古の米軍新基地建設などに予算をつぎ込むのではなく、「生活に回すべきだ」と強調。米兵による性暴力事件など基地被害をなくしていくため日米地位協定の抜本改定を求めるとして、県民の民意を国政に突きつけ全力を尽くす決意を訴えました。
同選挙区ではほかに、自民公認の新人・奥間亮氏(公明推薦)ら4氏も立候補。宮古島市で第一声をあげた奥間氏は、「沖縄戦で一番大変な思いをしてきた沖縄が一番幸せでなければならない」と訴えましたが、自公政権が沖縄の戦場化を想定したミサイル配備を強行していることなどには一切言及しませんでした。
選挙戦はタカラ、奥間両氏の事実上の一騎打ちとなる見通しです。この日は自民党の小渕優子選対委員長が奥間陣営にテコ入れし、石破茂首相も4日に来県を予定。自公政権は相次ぐ幹部の投入で民意を押しつぶそうと狙っており、沖縄の誇りと尊厳をかけた絶対に負けられない大激戦となっています。(しんぶん赤旗 2025年7月4日)