国連委の勧告受け フィッシャーさん訴え
国連女性差別撤廃委員会が29日に公表した日本政府に対する総括所見は、在沖縄米兵による女性に対する性暴力に初めて言及し、加害者の処罰や被害者への補償を勧告しました。
この点をめぐり、2002年、神奈川県横須賀市内で米兵からレイプ被害を受けたオーストラリア人女性のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんが31日、国会内で記者会見しました。
フィッシャーさんは所見に対する意見を公表し、「外国軍人による暴力が集中している沖縄の経験に対する関心が寄せられていることに感謝する」と、沖縄への言及を高く評価。同時に、沖縄以外の地域でも数多く発生している米兵による性暴力に言及していないことを指摘し、すべての被害者への支援を求めました。
その上で、米兵犯罪の背景にある日米地位協定の改定を主張。とりわけ、日本の国内法を「尊重」するとした第16条を「国内法の順守」に変えるよう求めました。
衆院選沖縄1区で4選を果たした日本共産党の赤嶺政賢議員のメッセージも紹介されました。赤嶺氏は「こうした勧告が盛り込まれたのは、NGOや市民の皆さんが粘り強く国際社会に訴えてきた成果」であり、「日米両政府に対し、米兵犯罪の根絶と日米地位協定の抜本的改定、基地の縮小・撤去を求めていこう」と述べています。(しんぶん赤旗 2024年11月1日)