米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のヘリが沖縄国際大学に墜落して8月13日で20年となるのを前に、欠陥機オスプレイの飛行停止と同基地の閉鎖・返還を求め、米兵の少女暴行と政府による事件隠蔽(いんぺい)を糾弾する県民大集会が10日、同市内で開かれました。第3次普天間米軍基地から爆音をなくす訴訟団、第4次嘉手納基地爆音差止訴訟団、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が主催しました。日本共産党の小池晃書記局長、あかみね政賢衆院議員らも参加しました。
会場いっぱいの2000人以上(主催者発表)がメッセージカードを高く掲げ、「飛ばすなオスプレイ」「許すな米兵の性暴力」「政府の事件隠蔽糾弾」とコールしました。
普天間基地爆音訴訟団の新垣清涼団長、嘉手納基地爆音訴訟団の新川秀清団長、オール沖縄会議の稲嶺進共同代表が主催者あいさつ。新垣氏は「いじめられて虐げられ、抑え付ける状況を許してはいけない。はね返そう」と力を込めました。
稲嶺氏は、政府による少女暴行の隠蔽について「植民地そのものの状況で起こったと言わざるを得ない」と強調。この現状を続けさせないためにこそ、県民は直接行動をするしかないと訴えました。
玉城デニー知事も駆け付け、名護市辺野古の新基地建設に伴う設計変更をめぐり、県の主張を退ける不当判決が確定したものの、「われわれが抗(あらが)う手段が取り上げられたわけではない」と力説。「全国、全世界に向かって沖縄の状況をしっかり伝え、われわれは決して諦めないということを強く主張していこう」と呼びかけると、会場から大きな拍手が起こり、しばらく鳴りやみませんでした。
普天間基地近くの保育園に米軍機の部品が落下した2017年の事故で、命を脅かされた当時の園児の元保護者でつくる「#コドソラ」の与那城千恵美さん、米兵から性暴力を受けたオーストラリア人のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんも訴えました。(しんぶん赤旗 2024年8月11日)