日本平和委員会は6月18日、殺傷武器の輸出に道を開いた「防衛装備移転三原則・運用指針」改悪の撤回と一切の武器輸出禁止への転換を求め政府と国会議員への要請行動を行いました。1月末から取り組んできた岸田文雄首相、木原稔防衛相あての署名2次分2万6366人(累計5万1726人)を政府に提出しました。
内閣官房、防衛省、外務省への要請で千坂純事務局長は、日英伊共同開発の次期戦闘機の第三国輸出を解禁する運用指針の閣議決定による改悪は「死の商人」の道を突き進むもので「殺傷武器の輸出を際限なく拡大する」と批判しました。
賛同団体の参加者は「名古屋空襲では8000人が犠牲に。戦争で、軍需産業の多い愛知県は攻撃の対象になる」(愛知県平和委員会)、「武器輸出三原則は主権在民と平和主義が合わさったもので国是まで高めた。閣議で勝手に変えるのは無効だ」(武器取引反対ネットワーク)と訴えました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が同席し「憲法9条は理想ではない。戦争の被害から生まれた日本人の考え方だ」と述べました。
政府の担当者は、防衛装備移転三原則を「憲法前文の平和主義にのっとったもの」「憲法9条は防衛装備移転を規律しない」などと回答。参加者から「武器輸出三原則は、憲法9条に基づくもの。規律しないは矛盾する」「現に武力紛争が起きてない国に輸出できるなら、イラクやベトナムで侵略戦争をした米国にも国内で戦争していないから輸出できることになる」「ガザで集団殺害をしているイスラエルにも、停戦すれば輸出できるのか」と批判が相次ぎました。(しんぶん赤旗 2024年6月19日)