自衛隊は3月10日、地対艦ミサイル部隊の新たな連隊本部が配備される沖縄県うるま市の陸上自衛隊勝連(かつれん)分屯地に、車両など関係装備の搬入を強行しました。装備が陸揚げされた中城(なかぐすく)湾港東埠頭(ふとう=同市州崎)などには、「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」が呼びかけ、多くの人が抗議に結集。「沖縄を戦場にするな」「ミサイル配備をやめろ」とシュプレヒコールしました。
午前7時、自衛隊がチャーターした民間の貨物船が東埠頭に着岸し、十数台の車両が陸揚げされました。
勝連分屯地方面に通じる東埠頭の北東に位置するゲート前には、午前7時前から抗議に駆け付けた市民の姿がありました。市民の会の照屋寛之共同代表は、「沖縄は、在日米軍基地の7割が押し付けられ、憲法の法の下の平等も平和的生存権も踏みにじられてきた。これ以上、日米の軍事勢力の使い捨てにされてたまるか」と怒りを込めて訴えました。
日本共産党の、あかみね政賢衆院議員ら「オール沖縄」代表の衆参野党国会議員団や、共産党県議団も参加。あかみね氏は、岸田政権が進める他国攻撃のためのミサイル配備などは、米国の戦略に従い沖縄を戦場にしようとするものだとして、「絶対に許さないという意思を示していこう」と呼びかけました。
船から降ろされた自衛隊の車列は抗議の座り込みを前に、8時30分すぎになって別のゲートに移動を開始し、港を出ました。分屯地前でも市民の会が抗議に取り組みましたが、機動隊50人以上が動員され、抗議行動の参加者を暴力的に排除。10時すぎには全車両が基地内に入りました。(しんぶん赤旗 2024年3月11日)