沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」は2月6日、戦没者の遺骨が多数眠る沖縄激戦地の土砂を埋め立てに使用して辺野古新基地建設を進める計画の撤回を防衛省に求める緊急交渉を衆院第1議員会館で行いました。平和をつくり出す宗教者ネットなどの市民団体も協賛。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が参加しました。
同日、土砂を埋め立てに使用することに反対する署名6万4688人分を同省に提出しました。
ガマフヤー代表の具志堅隆松さんは「沖縄戦で亡くなった日本兵は防衛省にとって先輩。アメリカ軍の基地をつくるために、先輩の遺骨が眠る沖縄南部の土砂を海に捨てるのは、遺族と国民への裏切りだ」と述べました。遺骨の問題を重要だと受け止めるなら、この場で沖縄南部の土砂を使わないと述べていただきたいと訴えました。
遺族からも憤りの声が上がりました。遺族の女性は「父は海岸の洞窟で亡くなり、あちこちに遺骨は散らばっている。その土をもう一度米軍の基地に使われることは2度父を殺されること」と語りました。別の遺族の男性は「遺骨が大事という認識と、事業を継続したいということは矛盾だ。事業は中止するべきだ」と述べました。
防衛省の担当者は「遺骨の問題は真摯(しんし)に受け止める必要があると認識しており、それを踏まえて事業を進めていく」と繰り返しました。具志堅さんが「自分の家族が沖縄戦で亡くなっていたら、その遺骨が眠る土を海に投げられますか」という遺族の声にどう答えるのかをただしました。同省の担当者は「個人的な質問には答えられない」と回答しました。(しんぶん赤旗 2024年2月7日)