「代執行埋め立てをやめよ」―。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で国が代執行に基づいて強行した大浦湾の工事に抗議する県民集会が1月12日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で開かれました。新基地建設に反対する「オール沖縄会議」が主催し900人以上が声を上げました。
集会は埋め立ての着工に合わせ開かれる予定でしたが、沖縄防衛局は2日間の前倒しで10日に海中への石材投入を開始。オール沖縄会議の稲嶺進共同代表は、不意打ちだと批判し「こんなことまでやらないといけない。焦っているのは日本政府の方だ。引き下がらないし、ひるむこともない」と力を込めました。
玉城デニー知事はメッセージで、代執行訴訟の上告審で多くの県民の願いを訴えると表明。「今こそ力を結集し新基地を止めさせよう」との訴えが読み上げられ、大きな拍手が湧き上がりました。
各地の「島ぐるみ会議」代表らが「(基地の県内たらい回しを決めた)日米合意を使って基地を減らすと言いながら強化している」「仲間のみなさんの頑張り、信念が知事を支えている。全国の力も借りて運動を高めよう」とスピーチをしました。
日本共産党の、あかみね政賢衆院議員が「金権腐敗の汚れた手で辺野古新基地建設を推進してきた自民党には絶対に負けられない」と通常国会に臨む決意を語りました。
参加した市民(55)=南城市=は「諦めずに言い続けなければ、うちなーんちゅ(沖縄の人)の思いがなかったことにされてしまう」と思い、集会などに駆け付けるようになりました。「同じ思いの人がこんなにいることに勇気づけられる。(集会などを通じ県外の人に)沖縄のきれいなところ、影のところを知ってほしい」
24歳の参加者=那覇市=は「お年寄りたちが若い世代のため政府にあらがう姿を見て、若者として力になりたいと思い、神奈川から沖縄に移住しました。自民党による搾取を続けさせるわけにはいかない。新基地建設を止めたい」と語りました。(しんぶん赤旗 2024年1月13日)