沖縄県名護市辺野古の新基地建設をめぐり、設計変更の不承認を貫く玉城デニー知事から国が権限を奪おうとする「代執行」を許さず、知事とともに地方自治を守り抜こうと県民大集会が11月5日、同県北谷町で開かれ、約1800人(主催者発表)が結集しました。「辺野古新基地は造らせないオール沖縄会議」が主催。デニー知事も駆けつけ、「沖縄県民はここぞというときは一つになる。絶対にまきてーないびらんどー(負けてはなりませんよ)」と力を込めると、拍手や指笛が響き渡りました。 (デニー知事の訴え要旨)
デニー知事は、10月30日に開かれた代執行訴訟の口頭弁論で、新基地建設に反対する県民の強い意志とともに、不承認の判断は未来に向け間違っていないとの思いを陳述したことを強調。「私がみなさんの矢面に立ちます」と述べ、対話による解決を図っていく強い覚悟を示しました。
オール沖縄会議の稲嶺進共同代表は、国が代執行に向け知事が承認しないのは公益を著しく損なうと主張していることについて、「地方を犠牲にして成り立つ公益などありません」と批判。県民がいま立ち上がる時だと力を込めました。
代執行訴訟で県の代理人を務める加藤裕弁護士は、国の主張が根拠を欠いていることなどを指摘。「地方自治を侵害し、沖縄の人の命や暮らしを軽く扱う政策を改めさせるために、県内、県外に広く、力強く訴えていこう」と呼びかけました。
サイパンで戦争を体験し、6人の家族を奪われた横田千代子さん(95)が発言し、「私にできることは、いかなることがあっても、戦争はやってはいけない、させない、起こさない。武器はつくらせない」と述べました。
日本共産党の、あかみね政賢衆院議員ら県関係野党国会議員も参加し、屋良朝博衆院議員、伊波洋一参院議員が代表して訴えました。(しんぶん赤旗 2023年11月6日)