日本婦人団体連合会(婦団連)は5月26日、衆院第2議員会館でジェンダー平等実現に向けた4種類の請願署名、合わせて25万8566人分を国会に提出し、省庁要請を行いました。
提出したのは▽女性差別撤廃条約選択議定書のすみやかな批准▽選択的夫婦別姓の導入など民法・戸籍法の改正▽日本軍「慰安婦」問題の解決▽家族従業員の給与を認めない所得税法56条の廃止―を求める4署名です。
あいさつした柴田真佐子会長は、ジェンダー平等をめざす国際的な流れや、軍事大国をめざす岸田政権の悪政にふれ、「なにより平和と平等が大事」と強調。4署名の紹介議員が増えていることや、署名にかかわる地方議会での意見書可決が選択議定書で196議会、選択的夫婦別姓で361議会、所得税法56条廃止で566議会に広がっていることを報告しました。
日本共産党の本村伸子、穀田恵二、赤嶺政賢の各衆院議員が連帯あいさつ。穀田氏は「大軍拡の動きがあるなか、歴史にしっかり向き合うことが求められるが、4署名の中で日本軍『慰安婦』問題の解決をかかげていることはとても大事です」と激励しました。
省庁要請では、憲法と女性差別撤廃条約にもとづくジェンダー平等・女性の地位向上を求めて、各団体から発言がありました。
新日本婦人の会の高杉しゅん事務局長は、多様な民意を反映するため女性や性的マイノリティーの参加を阻む小選挙区制の廃止、クオータを含む比例代表制を中心とする選挙制度への抜本改正をはかるよう求めました。
全労連の寺園通江事務局次長は、最低賃金の地域間格差が広がり、労働者が最賃の高い地域に移動している実情を語り、全国一律制の確立と1500円への引き上げを訴えました。(しんぶん赤旗 2023年5月27日)