日本弁護士連合会(小林元治会長・日弁連)は5月23日、参院議員会館で「憲法審査会における審議状況に関する意見交換会」を開き、与野党の国会議員が参加しました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と山添拓参院議員がスピーチしました。
衆参両院の憲法審査会は、通常国会で毎週のように開催されています。日弁連は、(1)国民投票に関するインターネット広告の規制の問題(2)緊急事態における国会議員の任期の延長問題―を提起しました。
赤嶺氏は憲法審査会では、現行憲法と日本の社会との間に存在する矛盾を解決すべきだと強調。「沖縄では憲法の上に安保条約があり、国会の上に日米合同委員会や日米地位協定がある。主権国家ではない」と繰り返し述べてきたとして、「必要なのは改憲ではなく憲法を社会に生かす政治をつくることだ」と訴えました。
山添氏は「国会の機能や審議をないがしろにしてきた人たちが、国会機能維持のために緊急事態のための改憲をと繰り返しているのはこっけいですらある」と指摘。「憲法審査会が開催されれば、事実とこれまでの憲法議論の積み重ねを踏まえて正していきたい」と話しました。
山口健一・日弁連憲法問題対策本部長代行は、世論調査で国民の7割が憲法改正の機運は高まっていないとしていることを紹介し、「国会のなかで改憲に前向きの人たちの考えと国民の考えとは全然違う。ここに自信を持つべきだ」と述べました。(しんぶん赤旗 2023年5月24日)