沖縄県名護市辺野古の新基地建設断念など、保守・革新の立場を超える沖縄県民の総意を日本政府に突きつけた「建白書」の提出から10年を迎えた1月28日、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は、国会請願で民意実現を求める県民集会を県庁前で開きました。
建白書は、前年9月に10万人が結集したオスプレイ配備撤回県民大会の実行委員会共同代表や県内全41市町村長らが署名。2013年1月28日に安倍晋三首相(当時)へ提出し、沖縄経済界も巻き込む運動となりました。
この日の集会で、故翁長雄志前県知事とともに当時、共同代表を務めた仲村信正・元連合沖縄会長は、岸田政権による大軍拡で県内各地にミサイル基地建設が強行され、沖縄が捨て石にされた沖縄戦の歴史が繰り返されようとしていると強調。「黙っているわけにいかない。いま一度、保革を超えオール沖縄を再結集し、国内外に訴える時に来ている」と力を込めました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員らオール沖縄の国会議員があいさつ。赤嶺氏は「沖縄から基地建設と戦争準備に反対し、政府は平和外交を行え、この声を建白書から10年目に団結して訴えていこう」と訴えました。
玉城デニー知事が「国は建白書の願いを一顧だにしないが、県民の強い意志がある限り絶対に(普天間基地の)県内移設は実現しない」と訴えるメッセージが紹介されました。
集会後、参加者は新基地建設断念を求める国会請願署名に協力を呼びかけ、国際通りをデモ行進しました。(しんぶん赤旗 2023年1月29日)