小笠原諸島の海底火山噴火の影響で軽石が沖縄県内に大量に漂着している問題について、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と党県議団は11月4日、同県北部の漁港やビーチで被害状況を調査しました。漁業関係者から「漁に出られない」「収入が断たれた」などの切実な声が寄せられました。
漂着した軽石は、各地で海面を灰色に覆い尽くし、ビーチに大量に堆積していました。
「今、エンジンをかけたら軽石を吸ってダメになってしまう」―。遊漁船業を営む男性(68)は、船を出せず仕事ができないと語りました。羽地漁協(名護市)関係者は、沖合のアオサやマグロなどの「養殖にも被害が出ている」と述べました。
赤嶺氏らは、国頭(くにがみ)村の辺土名(へんとな)漁港や安田(あだ)漁港で県が取り組む軽石の除去作業や漂着を防ぐフェンス設置についても調査しました。
案内した県の職員は、辺土名漁港で先月29日に作業を開始し、フェンスを設置。4トントラック約280台分(600~700立方メートル)もの軽石を除去するも、再び港内に軽石が侵入したので対策を取っていると説明しました。
国頭漁協の宮城清志理事は、被害への補償が「あれば助かる。どうにか支援してほしい」と訴えました。
調査後、赤嶺氏は「国の大規模な支援が必要だ」と強調。「関係省庁に申し入れていく」と力を込めました。(しんぶん赤旗 2021年11月5日)