沖縄県商工団体連合会は8月6日、新型コロナの影響で減収となった中小事業者が一時支援金の申請をしても書類の「不備」を理由に何度も支給を拒まれる「不備ループ」の早期解消を求め、内閣府沖縄総合事務局(那覇市)に要請しました。不備ループの当事者5人らが参加しました。
那覇市の衣料小売業の男性(53)は、不備を指摘するメールが17回も返ってきて「心が折れそう」だと強調。メールの指示通りに資料を送ったのに、同じ資料の提出を要求されることが繰り返され、「あまりにもおかしい」と訴えました。
コロナ禍で仕事がゼロになったという同県本部町で民泊業を営む女性(73)は、「待っても、待っても(支援金が)入ってこず、すごく困っている」と述べました。
要請書では、国の月次支援金の審査では不備ループを発生させないことなども求めています。沖縄総合事務局の経済産業部の太田浩一・中小企業課長は、一時支援金と月次支援金を所管する中小企業庁に要請を「伝える」と答えました。
要請に参加した日本共産党の、あかみね政賢衆院議員(沖縄1区)は、不備ループは行政による弱い者いじめだと批判。解消できなければ、地域の経済を支える「絶対欠かせない存在」の中小業者がつぶれてしまうと訴え、不備ループに苦しむ状況を具体的に把握して対応することを、強く求めました。(しんぶん赤旗 2021年8月9日)