薄雲の切れ間から日の光が差し込み、海面を照らし始めた1月1日の午前7時すぎ、三線(さんしん)の音色や琉球舞踊を楽しみながら新年を祝い、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設を阻止する固い決意を共有する「初興し(ハチウクシー=沖縄の方言で仕事始めの意味)」が、辺野古の浜で行われ、約300人が集まりました。
同新基地に反対する「ヘリ基地反対協議会」の安次富浩共同代表は、建設を強行する日本政府が工期を当初想定の5年から約10年に変更し、建設費も2倍以上になる見通しを示したことを指摘。「たくさんのうみが出始めている。今日は、皆さんの力で安倍政権を倒し、未来ある沖縄をつくっていく幕開けだ」と訴えました。
昨年10月に幹部らが沖縄を訪問した米労組、アジア・太平洋系アメリカ人労働者連盟(APALA)創立者のケント・ウォン氏の「もっと平和な世界を作るために私たちも共に取り組んでいく」とのメッセージも読み上げられました。
参加者は、カチャーシー(手踊り)を舞ったり、腕を組んで「今こそ立ち上がろう」などを合唱したりしました。中学3年生と高校3年生の2人組は、先月に米軍照明弾落下事故が起きた同県金武(きん)町在住。「やっぱり(基地は)危ない」「一刻も早く(基地が)なくなってくれれば」と語りました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、セナガ美佐雄県議、しまぶく恵祐県議候補らも参加しました。(しんぶん赤旗 2020年1月3日)