活動報告

差別解消の対策本気で ハンセン病家族訴訟 原告ら政府と協議

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国の誤ったハンセン病隔離政策のために、元患者の家族というだけで深刻な差別被害を受けたとして、国の責任を断罪する判決を勝ち取ったハンセン病家族訴訟原告団、弁護団は10月2日、いまも続く家族や元患者への差別、偏見を解消するための具体的政策を検討する政府との協議を始めました。

 原告団の黄光男(ファン・グァンナム)副団長らが厚生労働省内で加藤勝信同相と面会。多くの原告は長年、父母などの病歴を理由に、過酷な差別を受けたため、「こんなひどい目にあったのは親のせいと思わされ、親子関係をずたずたにされた。差別、偏見を解消し、家族関係を回復してほしい」と訴えました。

 加藤氏は、国の政策が家族らに強いた加害責任について謝罪し、法務、文科両省との連携で差別解消に取り組むとのべました。

 3省の担当者は、中学校にハンセン病問題の啓発パンフレットを配布するなど、これまで実施してきた差別解消の取り組みを説明。50代の女性原告は、学校でハンセン病を扱った映画の上映後、以前よりいじめが激化したという身内の体験を示し、「形だけの政策はいらない。私たちの話を聞いて啓発を考えてほしい」と迫りました。

 徳田靖之弁護団共同代表は、パンフがほとんど活用されていない実態を紹介し、「どんな偏見差別があるのか、実態を踏まえた上で何を啓発するのか、効果があるのかどうか検証しない限り、やっているだけの活動になっていないか」と強調しました。

 同日、超党派でつくるハンセン病対策議員懇談会とハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会の合同会議が開かれ、同原告団などは(1)家族が受けた「人生被害」の回復にふさわしい補償法の制定(2)家族も対象に含めた差別、偏見解消のための法改正―などを要請。日本共産党から高橋千鶴子、赤嶺政賢、宮本徹各衆院議員、倉林明子参院議員が参加しました。(しんぶん赤旗 2019年10月3日)

 

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