沖縄県東村の「沖縄建白書を実現し未来を拓(ひら)く『島ぐるみ会議東』」は8月28日、米軍北部訓練場などでの環境汚染、返還地の米軍による投棄物未回収問題、米軍による「住民の会」のテント持ち去りなどについての院内集会と政府交渉を行いました。
「島ぐるみ会議東」から伊佐真次(日本共産党)、仲嶺眞文(無所属)の両東村議らが参加。沖縄県選出の赤嶺政賢(共産党)、屋良朝博(国民民主党)の両衆院議員、伊波洋一(沖縄の風)、高良鉄美(同)の両参院議員が同席しました。
集会では、米軍北部訓練場返還地での米軍廃棄物の実態などについて、沖縄県在住のチョウ類研究者・宮城秋乃さんが報告。
宮城さんは、沖縄防衛局の「支障除去」(廃棄物や化学物質による汚染の除去)と引き渡し後、宮城さんらの調査で、未使用の訓練弾、空の弾薬箱、バッテリーなどさまざまな廃棄物が残されていると告発しました。また、廃棄物や土壌の問題が解決されないまま国立公園に指定され、今後、世界自然遺産に推薦されることになるため、「軍事基地と自然保護は両立できない、という真実が隠される」と語りました。
また、オスプレイ、ヘリなどによる集落や道路上空などでの低空・夜間飛行の実態を紹介しました。
交渉は、防衛省は「支障除去は十分にやった」と回答。宮城さんは「大型の鉄板などの存在を国の報告書も認めている。なぜ『完了』と言えるのか」と批判。テント撤去について赤嶺氏らは「なぜ外国軍隊が勝手に撤去するのを認めるのか」と迫りました。
(しんぶん赤旗 2019年8月29日)