活動報告

美ら海壊し 怒りの火に油 陸から海から抗議

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「土砂投入を許さない」「海を埋め立てるな」―。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設工事で政府が埋め立て土砂の投入を開始した12月14日、県民や全国から支援に集まった人たちが海と陸から怒りの声を上げました。

 

ゲート前

 

 米海兵隊キャンプ・シュワブのゲート前では明け方から抗議行動が始まり、最大で約600人が結集しました。

 

 

 「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の高里鈴代共同代表は「沖縄県は国に対して工事を中止するよう行政指導した。これを『精査する』と言うなら工事を止めるべきだ」と力を込め、沖縄県統一連の瀬長和男事務局長は「国は日米合意を理由に法を逸脱して工事を進めている。土砂搬入を許さない決意をここで示し続けよう」と訴えました。

 

 午前11時すぎに土砂投入の第1報が入ると、参加者はスクラムを組み、「政府の横暴を許さない」とコール。「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎代表(27)は「土砂投入の現場を目に焼き付けたいと思って来た。悔しい気持ちでいっぱいになった。沖縄の民意や日本の民主主義、私たちの人権とは何なのか、疑問に思わざるを得ない」と述べ、県民投票の成功を呼びかけました。

 

 県外からの土砂などを辺野古に搬出させない運動に取り組む「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の阿部悦子共同代表は「埋め立て土砂の75%が本土から搬出される。県外からの土砂搬出を止めれば新基地は完成しない。運動を大きく広げ、埋め立てを断念させたい」と語りました。

 

海上

 

 「海を殺すな!」「作業をやめろ!」。作業台船から土砂が次々と陸揚げされていった海上では抗議船7隻、ボート1隻、カヌー49隻で抗議行動を行いました。

 

 

 抗議船船長で写真家の牧志治さんは「政府は基地建設の既成事実をつくって、県民のあきらめを期待しているのだろうが、県民は、粘り強くたたかう。今回の政府の措置は沖縄県民の怒りに油を注いだ。県民はあきらめない。県民はこの仕打ちをわすれない」と語りました

 

辺野古の浜

 

 午後1時。辺野古の浜で開かれた県民集会には1000人が結集しました。

 

 

 オール沖縄会議共同代表の稲嶺進前名護市長は、「沖縄に屈辱の日が新たに加わってしまった。土砂投入という政府の権力丸出しの暴挙を目の当たりにしてがまんできない」と怒りをあらわにしました。一方、「まだ後戻りできないという状況ではない」と述べ、「これ以上工事を進めるわけにはいかない。涙を引きずらないようがんばろう」と鼓舞しました。

 

 

 赤嶺政賢(日本共産党)、照屋寛徳(社民党)両衆院議員、糸数慶子(参院会派「沖縄の風」)、伊波洋一(同)両参院議員の「オール沖縄」の野党国会議員もそろって参加。赤嶺氏は、「土砂投入が失敗だった、誤算だったと政府に思わせるたたかいを玉城デニー知事と一緒に広げていこう」と呼びかけました。(しんぶん赤旗 2018年12月15日)

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