衆院安全保障委員会の委員11人が1月19日、沖縄県庁を訪れ、翁長雄志知事と懇談しました。翁長知事は、米軍普天間基地所属ヘリが18日に宜野湾市の普天間第二小学校の上を飛行した問題に触れ「沖縄防衛局がカメラでヘリを撮っているのに、米軍は否定している。米軍はよき隣人ではない」と批判しました。
立憲民主党の本多平直議員は「このテーマを委員会でしっかり議論したい。週明け、野党6党で米大使館に学校上空の飛行停止を求める」と語りました。
自民党の宮澤博行議員は「“普天間”は移設、返還しかない」と言及。これに対し、日本共産党の赤嶺政賢議員が「移設条件を付けたことが、普天間基地を固定化させた」と指摘しました。
さらに赤嶺氏は「(辺野古埋め立て承認の際、政府が仲井真弘多前知事と約束した)普天間基地の5年以内運用停止は守ってもらわねば」と語りました。
翁長知事は「辺野古うんぬんの議論の前に5年以内運用停止は実現しなければならない」と応じました。
翁長知事は最後に「日本政府は国民を守ることにまったく当事者能力がない。われわれは事故が起き、要請にいくたびに日米両政府にたらい回しにされてきた。これが誇りある、品格のある日米安保体制か。国民に犠牲を強いてアジアの民主主義や人権を言う。恥ずかしくないか」と述べました。(しんぶん赤旗 2018年1月20日)