辺野古新基地建設の是非が最大争点となる28日告示の沖縄県名護市長選(2月4日投票)で3選を目指す稲嶺ススム市長(72)は1月8日、市内で政策発表を行いました。「名護市民の命とくらし、県民の誇りと尊厳を守り抜くために辺野古新基地は造らせない」をはじめとした7本柱の政策と地域別重点政策を明らかにしました。
稲嶺市長は「辺野古新基地建設問題は市民を分断し続けている」と指摘。相手候補が新基地問題に言及せず争点隠しをする一方、基地と引き換えの米軍再編交付金は受け取るとしていることに、「矛盾に満ちた無責任な発言。名護市民を愚弄(ぐろう)するもので、あるべき姿ではない」と強調。「私は、辺野古の海にも陸にも新しい基地は造らせないことを前面に打ち出し、相手候補との違いを鮮明にし、新基地問題に終止符を打つ、名護市民の審判を問う選挙にしたい」と力を込めました。
「子どもの夢 未来 紡ぐ名護のまち」をキャッチフレーズに、▽名護市独自の返済のいらない給付型奨学金制度の創設▽給食費の無料化の拡充▽今年4月に保育所待機児童を解消し、保育士の労働条件を改善する▽北部地区基幹病院の設置―といった政策を解説。「沖縄県と協力・連携し、産業振興を行い、地域経済を飛躍的に発展させる政策を展開する」と語りました。
同席した翁長雄志知事は、稲嶺市長が予算を増額し、県内11市で初めて入院・通院の医療費を無料化したことなどにふれ「沖縄県の市町村の中でも有数のまちづくりをしている」と強調しました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員ら国会議員のほか、与党市議団、県議、市町村議など党派を超えた「オール沖縄」のメンバーも同席しました。(しんぶん赤旗 2018年1月9日)