米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のCH53Eヘリの部品や窓の落下事故が相次ぐ問題に抗議する「米軍基地から子どもを守り、安心・安全な教育環境を求める市民大会」(同実行委員会)が12月29日、宜野湾市役所前で開かれ、600人が参加しました。
「飛ばすな!こどもの笑顔が1番!」のプラカードが掲げられ、事故現場となった緑ケ丘保育園の保護者の発言が涙と声援を誘いました。大会のさなかも、ヘリやオスプレイが頭上を飛び、爆音を鳴り響かせました。
同保育園父母会の知念有希子副会長(39)は「空から部品や窓が降る、あり得ないことが起きた上に誹謗(ひぼう)中傷もあった。どれだけ苦しめられたか」と訴えました。
父母会は嘆願書をつくり、わずか10日で2万6372人分の署名を集め、沖縄防衛局などに提出する活動を展開しました。
知念さんは「安全な空の下で子どもを遊ばせたい。わが子を思う気持ちが大きな勢力になると信じていた」と語り、「子どもに『空からは雨しか降ってこないよ』といえるよう行動していく」と決意を述べました。
2人の子どもが普天間第二小学校に通い、自身も同小出身だという男性は「行事で学校に行くと、自分の時と変わらない現実がある。航空機が飛ぶたびに、空を気にして見上げる学校がほかにあるか。『心配しないで』と子どもに言えない。それがとても悔しい」と訴えました。
大会は県高等学校PTA連合会など教育関係6団体が呼び掛け、この日までに43団体が賛同しました。オール沖縄の、赤嶺政賢(共産党)、照屋寛徳(社民党)の両衆院議員、糸数慶子、伊波洋一(参院会派「沖縄の風」)の両参院議員が参加しました。
参加者は最後に、保育園や学校施設上空の即時飛行禁止を求める決議を採択。後日、日本政府や米軍に届けます。(しんぶん赤旗 2017年12月30日)