沖縄・米海兵隊普天間基地(宜野湾市)所属のCH53Eヘリの窓が普天間第二小学校に落下したことに対し、沖縄県では相次いで自治体の抗議決議があがり、さまざまな団体の抗議の申し入れが続いています。沖縄県議会も12月21日、抗議の意見書・決議を全会一致で可決しました。22日に沖縄防衛局や在沖縄海兵隊などに申し入れる予定です。
意見書・決議は落下物が児童たちからわずか10メートルに落下し、人命にかかわる重大事故だったと指摘し「児童、保護者、学校関係者に強い衝撃と恐怖を与えた」としています。
米軍機事故が相次ぐ事態に「米軍の安全管理体制、再発防止の取り組みが機能していない」「県民の米軍に対する不信感は一層高まっている」と糾弾。(1)落下原因の徹底究明、その結果の県民への速やかな公表(2)保育園・学校・病院・住宅など民間地上空での普天間飛行場所属の米軍機の飛行・訓練中止(3)普天間飛行場の5年以内の運用停止の実現を図ること―を求めています。
「集会決議」を防衛局に渡す「オール沖縄会議」
オスプレイ墜落1年の抗議集会(15日)を行った「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は21日、沖縄防衛局を訪れ、集会決議を中嶋浩一郎局長に手渡しました。
オール沖縄会議の山本隆司事務局長は「普天間二小では安全が確保できないため運動場の使用をやめている。しかし一昨日も普天間二小をかすめ飛んだ。このままでは年明け後も運動場を使えない。とても深刻だ」と訴えました。
メンバーは「最大限、学校を飛ばない」との米軍の見解を問題視。「なぜ“最大限”と例外をつくるのか」「“飛ぶな”と米側にいえないのか」とただしました。「ゼロにはできない」と答える防衛局側に、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「なんであなた方(防衛局)が米軍の言葉でわれわれを説得し、われわれは説得される必要があるのか。日本政府が“飛ぶな”と米軍にいうべき話だ」と抗議しました。玉城デニー衆院議員も同席しました。(しんぶん赤旗 2017年12月22日)