沖縄県の翁長雄志知事は3月25日、「オール沖縄会議」が名護市辺野古で開いた新基地建設の断念を求める県民集会に知事就任後、初めて参加しました。新基地工事が重大局面を迎える中、埋め立て承認「撤回」について「必ずやります」と力強く宣言し、不退転の決意で「なまからやんどー(今からが本番ですよの意)。一緒に頑張ろう」と呼びかけました。
開始直前まで雨の降りしきる悪天候にもかかわらず、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に結集した3500人超の熱い歓呼の中、登壇した翁長知事。3月末で許可の切れる岩礁破砕で、知事の許可を得ないで工事を強行しようと狙うなど、政府・沖縄防衛局のさまざまな違反行為について「私の胸の中に一つひとつ貯金として入っていますので、この貯金を持って撤回を力強く、必ずやります」と力を込めると、参加者から「よーし」の声や大きな拍手が湧き起こりました。
集会後、記者団の取材に応じた翁長知事は、安倍政権が無法の限りを尽くして工事を進めていることに対し、「県も県民も性根を据えてやらなければ。沖縄から日本の政治を変えることを踏まえて沖縄県民は頑張る必要がある。その先頭に立つのは知事だろうと思います」と語りました。
集会では、玉城愛、呉屋守将、高里鈴代のオール沖縄会議各共同代表や県選出の衆参国会議員6氏らが相次いで「知事を支え団結し、あきらめることなくたたかい抜こう」と訴えました。
集会には、4月の、うるま市長選に立候補するオール沖縄の山内スエコ候補も姿を見せ、紹介されました。1週間前に保釈された山城博治氏も集会の前に駆け付け、県民の支援に謝意を表しました。
4歳の娘を連れた今帰仁(なきじん)村の女性(27)は「この子が生まれて、生活圏に人殺しの訓練のための基地を、もう置かせ続けたくない」。那覇市の男性(61)は「ここが踏ん張りどころ。翁長知事を信じて最後までたたかい続けます」と話していました。(2017年3月26日)