超党派でつくる野党国会議員有志の沖縄調査団は4日、安倍政権が沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド(着陸帯)建設を強行するため、数々の違法行為を繰り返している問題で、調査に入りました。
調査団は、超党派の沖縄等米軍基地問題議員懇談会の会長で民進党の近藤昭一衆院議員と、県選出の赤嶺政賢(日本共産党)、玉城デニー(生活の党)、照屋寛徳(社民党)各衆院議員、糸数慶子(無所属)、伊波洋一(無所属)両参院議員の「オール沖縄」6国会議員で構成。
調査団は、着陸帯建設反対の座り込みテントの強制撤去が6日にも狙われている通称「N1裏」で、公共土木に詳しい北上田毅さんや「ヘリパッドいらない住民の会」の人たちから実態を聞き取りました。
北上田さんは、7月22日に防衛局が米軍北部訓練場N1ゲート前で、座り込みのテントを具体的な法的根拠もないまま強制撤去して以降、着陸帯の建設工事が円滑に進むよう道路を整備するため国有林の伐採を許可も得ず行うなど、防衛局の無法ぶりを説明しました。
生後5カ月の子どもを抱いていた「住民の会」の清水暁さん(45)は「今でも自宅の上空をヘリが飛ぶ状況で、新たな着陸帯ができたら、ここで子どもを育てられなくなる」と訴えました。伊佐育子さん(55)は「生活を守りたいだけなのに、どうしてこんな弾圧をされなければならないのでしょうか。ぜひこの現状を全国の方に見ていただきたいし、今こそ権力を縛る憲法が必要だと切実に思います」と語りました。
聞き取り後、近藤氏は記者団に、政府が機動隊を全国から動員した上で抗議参加者を弾圧し、強制排除したことなどについて「とても法や人権を守っているとは思えない」と語りました。
防衛省に現地で説明するよう要請していましたが、応じませんでした。(しんぶん赤旗 2016年8月5日)