日本共産党国会議員団と福島県委員会は8月27日、経済産業省を訪れ、避難指示解除など福島原発事故後の当面の課題について申し入れました。
高橋千鶴子衆院議員は、党国会議員団として、9日、10日に現地視察したことを報告。9月5日に避難指示解除される楢葉町民などの声を尊重して必要な支援を求めました。
中し入れ書では、▽解除と賠償を切り離して実態に応じた賠償を被害が継続する限り行う▽精神的損害賠償についても2018年3月末までと期限を設けない▽子ども被災者支援法の改定基本方針から「避難する状況にない」を削除する▽原発労働者の労災対策―などを求めています。
神山悦子県議団長は、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働を「福島県民の気持ちをないがしろにするものだ」と厳しく批判。「地元に戻る被災者にだけ具体的支援を準備するなど、国の政策はとにかく戻れと強調しているとしか思えない」と指摘しました。
いわぶち友参院比例候補は、福島県いわき市内で9日に行われた楢葉町住民との懇談に触れ、「地域が崩壊し、医者や買い物をする場所もなく、孤立を恐れて、家に戻りたいけど戻れない被災者がたくさんいる」と訴えました。
田中繁広総括審議官は、「しっかり課題に取り組むことが私たちの職務。要望はしっかり受け止める」と述べました。
中し入れには、藤野保史、塩川鉄也、赤嶺政賢、畑野君枝、畠山和也、梅村さえこ、堀内照文の各衆院議員、田村智子、倉林明子の両参院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2015年8月28日)