日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が1月31日、宜野湾市長選への沖縄防衛局の選挙介入疑惑を追及した質問は、NHKの実況中継終了直後から、沖縄県嘉手納町の同防衛局に中継車も含め、30人近い報道関係者が続々とつめかけるなど、大きな衝撃を与えました。
昼食で外出する防衛局職員に「国会質問を聞きましたか」などマイクを向けるテレビリポーターに、職員たちは無言で足早に立ち去りました。「赤旗」の記者証をかけた記者に「共産党さんすごいですね」と声をかける民放関係者も。
マスコミからの取材要請に「追って伝えます」と社名と質問項目をメモする報道室職員。しかし、5時の業務終了時刻がすぎても何の発表もありません。
「おっ、自民党県連幹部が戻ったぞ」。集まった記者たちがさっそく取り囲みます。この日、報道陣以外でまっさきに駆けつけたのは自民党県連の代表でした。
翁長(おなが)政俊県連副会長(県議)は、むっとした表情で「市長選告示(5日)が目前というときに、迷惑な話だ。県連も候補も県外移設ではっきりしている。県民に誤解を与えかねない。それで抗議と事実関係の確認を申し入れた」と答えました。
同氏は、「応対した真部朗局長は(赤嶺質問を)全面否定しなかった。『確認中で時間をいただきたい』というばかりだった。質問が事実なら法令にふれる重大問題だ」と吐き捨てました。
午後6時すぎ、赤嶺質問を受けて急きょ派遣されてきた防衛省大臣官房の槌道(つちみち)明宏秘書課長らが来局。真部局長から事実確認を始めました。
午後8時すぎになって、同防衛局は報道陣に「本件については、本省で調査中であり、当局としては回答などは差し控えたい」と回答。玄関前で終日、カメラを構えていた報道関係者の一人は悔しさをにじませて言いました。「前沖縄防衛局長の女性蔑視発言を地でいくような県民を侮辱した動きだ。局長はちゃんと出てきて説明すべきだ」(しんぶん赤旗 2012年2月1日)