政府は5月12日、脳脊髄(せきずい)液減少症の診断・治療の確立の研究促進を求めた日本共産党の赤嶺政賢衆院議員の質問主意書に対する答弁書を決定しました。
脳脊髄液減少症は、交通事故やスポーツ外傷など強い衝撃で脳脊髄液が漏れ、激しい頭痛やめまいなどに襲われる難病です。
質問主意書で赤嶺氏は、厚生労働省がスタートさせた「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」について、二百五十症例が必要としているが、症例を集めるための対策をとっているのかとただしていました。
これに対し政府答弁書は、研究に参加している病院などで倫理委員会の審査に時間がかかっているため、現在集まっているのは二十四症例にすぎないと回答。百症例集まった段階で、中間的な分析をし、診断基準を作成すると答えました。
また赤嶺氏が、症状の対象を「起立性頭痛」に限定しないよう求めていたことに対して、答弁書は「主任研究者において適切に作成されたものである」などとして、対象症例の拡大に否定的な姿勢を示しました。(2009年5月15日(金)「しんぶん赤旗」)