日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は4月30日、脳脊髄(せきずい)液減少症の診断・治療の確立の研究促進に関する質問主意書を政府に提出しました。
脳脊髄液減少症は、交通事故やスポーツ外傷など強い衝撃で脳脊髄液が漏れ、激しい頭痛やめまいなどに襲われる難病です。厚生労働省は「脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究」をスタートさせましたが、研究は予定より大幅に遅れ、診療・診断指針の完成が危ぶまれています。
主意書は、同研究の促進によって、診療・診断指針を確立し、治療に有効とされる「ブラッドパッチ療法」の一刻も早い保険適用が、患者と家族の切実な願いだと指摘。「同研究の遅れの原因と問題点を明らかにしつつ、適切な方策を講じて研究の促進を図るべきである」と強調し、▽研究では二百五十の症例が必要としているが、現在集まっている症例数は▽症例を集めるための対策は▽症例を受け入れる病院数の拡大は可能か―などについて見解を求めています。
また、脳脊髄液減少症は、頭痛、頚(けい)部痛、めまい、耳鳴り、視機能障害などさまざまな症状があるにもかかわらず、研究の対象症例を「起立性頭痛」のみに限定していることについて、「起立性頭痛」に限定せず症状の対象を広げるべきではないか―などとただしています。(2009年5月6日(水)「しんぶん赤旗」)