国会質問

質問日:2013年 4月 12日  第183国会  予算委員会

2013年4月12日 第183国会 衆議院予算委員会 第六分科会

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20130412予算委員会分科会 赤嶺政賢

議事録

○赤嶺分科員

 あともう一つ、日台民間漁業取り決めの問題がありますので、この問題に質問を移します。

 一昨日、日台民間漁業取り決めがありました。これまで日台間には漁業に関する取り決めは存在せず、無秩序な状態が続いてきました。漁具の切断や盗難などのトラブルが繰り返され、漁業者が安心して操業できるよう、ルールづくりが切実に求められていました。

 しかし、今回の合意の中身は、沖縄県内を初めとする漁業者の意向を反映したものとは到底言えません。沖縄県や県漁連は、漁業者の意向を十分に尊重し、日台間の地理的中間線を基本に交渉することを繰り返し要請してきましたが、その内側、先島諸島北方の広大な海域で台湾漁船の操業を認めるものとなっています。

 外務省の城内政務官、伺いますが、一体なぜ、どういう判断でこのような合意に至ったのか、説明していただけますか。

 

○城内大臣政務官

 赤嶺政賢先生の御質問にお答えします。

 日台民間漁業取り決めにつきましては、これはあくまでも、民間団体である交流協会と亜東関係協会がこれまで累次にわたり協議を重ねてきたというふうに承知しております。

 当然、これまでも、沖縄県の漁業関係者の方々からも、外務省に対して累次に陳情というか要請をいただいているところでございます。
 いずれにしましても、関係者の間で十分議論した上で、そして漁業者の皆さんの声も反映した上で、今回、四月十日にこの日台民間漁業取り決めが署名されたというふうに承知しております。

 

○赤嶺分科員

 何か、民間ベースであって外務省はということで、ちょっと、外から眺めているような答弁でしたけれども。

 先島諸島の北方の水域というのは、マグロの好漁場であります。日本の主張するEEZ内でもありますし、これまで、この海域で操業する台湾漁船は取り締まりの対象でした。

 メディアでは中国漁船がという話がよく出るんですが、あの海域で漁業を支配しているのは台湾漁船であります。その取り締まりの対象であったものが、今回、法令適用除外水域として、日本の国内法を適用せず、台湾漁船の操業を認めることになりました。

 この海域では、既に多くの県内漁業者が、トラブルを避けるために操業を自粛することを余儀なくされております。今回の合意というのは、この現状を追認するものではありませんか。

 

○城内大臣政務官

 今回の取り決めの署名について申し上げますけれども、いずれにしましても、両民間団体が話し合い、話し合いを積み重ねてきて、そして沖縄県の漁民の方の声も踏まえて署名に至ったものであり、実際の操業秩序の問題等ございますけれども、それについてはまた別個の問題というふうに理解しております。

 

○赤嶺分科員

 県内の漁業者は、せめて、今操業を行っている先島諸島の南方の海域、尖閣は北方の海域ですが、南方の海域での台湾漁船の操業は認めないようにしてほしいという要望をしておりました。ところが、この海域というのは、北方、尖閣諸島付近でマグロ漁ができなくなったので地元は南方に移ってきたんですが、今度の取り決めでは、南方は取り決めの対象地域にはされていません。これまでと同じように台湾漁船の操業があり得るということであります。

 こうした漁業をめぐる交渉というのは、互恵の精神に基づいて、当事者である漁業者の意向を十分に尊重しながら進めるべき問題です。

 報道によると、今回の合意の背景として、領土問題をめぐって中台間にくさびを打つ狙いがあったなどと報じられておりますが、これだけの県内漁業者の利益を譲り渡しておきながら領有権を云々するのは、本末転倒ではないかと言わざるを得ません。

 最後に、水産庁に伺いますが、昨日、水産庁の須藤資源管理部長が沖縄県を訪れ、特別協力水域について、百隻以上の台湾漁船が操業している実態がある、将来的に台湾の漁船の数を少なくするルールづくりをしていくと述べています。具体的にどのようなことを考えているんですか。

 

○本川政府参考人

 特別協力水域につきましては、まさに双方の主張が最後までなかなか一致しなかった場所であると聞いております。台湾側も操業実態を非常に強く主張し、日本側も、久米島を中心とする沖縄本島の方も含めて、そこでの操業実態があるということで、この水域について最後まで難しい問題があったということでございまして、その水域については、御承知でございましょうが、日台の漁業委員会という場所で、これから、まさにそれぞれの操業実態なり協力関係を尊重しながら協議をしていくというふうになると伺っております。

 我々は、きのう、須藤が久米島へお伺いし、本日宮古へお伺いし、あす石垣島にもお伺いするというようなことでございます。そこでの意見交換を踏まえて、帰ってまいりまして、きちんと現状を把握した上で、そこの水域における操業秩序の確立に向けて適切な協議が行われるように対処してまいりたいというふうに考えております。

 

○赤嶺分科員

 漁業実態ということを言い出せば、台湾の漁船は沖縄の漁船よりも非常に大型ですから、同じ漁場に近づいていくのが怖いということで、好漁場でありながら、だんだん避けていく。その結果、尖閣の海域は台湾の漁船が多くなって、沖縄のマグロ漁船は入れなくなっているという実態なんですね。これを追認した。そして、改めて久米島の好漁場も台湾に譲った。

 いわば台湾側は、自分たちが主張しているよりも大きな海域、これを獲得したわけです。もちろん、ルールがない状態で漁民同士がトラブルを起こすことは絶対にやりたくないということで、漁民の側もルールづくりを求めてきました。そして、本当に相互の互恵の関係でうまくまとめようじゃないかとしていたのに、今度の結果は、一方的に日本が譲った。

 この譲った背景に、メディアを見ると、尖閣問題で日台連携を強化するためにということで、沖縄の漁民を切り捨てたというぐあいに言われても弁解の余地がないような、今回の日台の漁業交渉だったと思うんです。

 やはり、沖縄の漁民の安心、安全な操業を守る上でも、漁場を守る上でも、農水省ももっと努力していただきたいということを申し上げまして、最後に、このことで一言ありましたら、農水大臣、御答弁をお願いします。

 

○林国務大臣

 今、主に外務省と先生にやりとりしていただきましたが、今お話のあったように、秩序を維持するということでずっとやってきたところでございまして、今回、いろいろな御意見もあるのも承知をしておりますけれども、こういう取り決めが設けられて、そして日台漁業委員会を設けることになった、こういうことでございます。

 したがって、今お話がありましたように、操業ルールについてこの委員会において協議が行われることになるということでありますから、地元の漁業者の方々の声を受けとめて、ここでしっかりと協議がなされるように対処をしてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

 

○赤嶺分科員

 終わります。

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