活動報告

高江に陸自ヘリ投入 米軍施設建設で異例 民意押しつぶす暴挙 沖縄

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 沖縄県東村高江と国頭(くにがみ)村安波(あは)の米軍ヘリパッド=オスプレイパッド(着陸帯)建設工事で政府は9月13日、陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)の中央即応集団第1ヘリコプター団に所属するCH47輸送ヘリ2機を投入しました。

 

 稲田朋美防衛相の命令(12日)によるもので、工事の大幅な遅れを取り戻す狙いがあります。米軍施設の建設工事で自衛隊機を使用するのは異例です。

 

 現地では少なくとも6回以上、工事用のトラックなどをつり下げ、米軍北部訓練場のメインゲート内からH地区の付近に空輸しているのが確認されました。

 

 12日までに民間の大型特殊ヘリを使用して17回の資機材空輸を実施しており、環境影響評価検討図書で示した合計の空輸回数「20回程度」を上回ることになります。

 

 空輸の様子を監視していた「高江ヘリパッド反対現地行動連絡会」の間島孝彦共同代表は「自衛隊が工事の下請け業者のようになっている。資機材をつり下げての飛行は危険だ」と批判しました。

 

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「民意を押しつぶそうと自衛隊まで動員して工事を強行することは絶対に許されない。政府の暴挙は必ず破綻する」と述べています。

 

自衛隊は米軍の下請けか

 

 やんばる・高江の森に米軍ヘリパッド=オスプレイパッド(着陸帯)はいらない―。住民や幅広い県民らの粘り強いたたかいに対して、国家権力を総動員して襲いかかる安倍政権は、ついに陸上自衛隊輸送CH47ヘリを投入しました。

 

 同機の機外つり下げ重量は最大12トンとされており、2~3トン程度の民間ヘリと比べて輸送効率は格段に高まります。安倍政権は、阻止行動による遅れを取り戻し、「来年2月までの完成」という対米公約を果たすため、なりふりかまわない姿勢をあらわにしました。

 

 国民の生命・財産を守るのが自衛隊の存在理由とされています。しかし、高江の米軍基地建設のための投入は、そのような任務とは何ら関係ありません。自衛隊を米軍の下請け部隊におとしめるものです。

 

 稲田朋美防衛相は13日の記者会見で、自衛隊ヘリ投入の根拠として、防衛省設置法4条19号をあげました。しかし、同条は単に、防衛省の所掌事務の一つとして駐留軍(米軍)基地の提供を列挙しているだけです。それを根拠に何でもできるのであれば、もはや法治国家とはいえません。世界最悪の対米従属・無法国家です。

 

 日本共産党の穀田恵二衆院議員が独自に入手した自衛隊内部資料により、防衛省・自衛隊が高江を含む沖縄県の米軍北部訓練場で「対ゲリラ戦訓練」など日米共同の特殊作戦の訓練場にする計画が判明しています。

 

 自衛隊オスプレイによる使用も含め、高江を日米の戦争拠点にするための布石という狙いも透けて見えます。(しんぶん赤旗 2016年9月14日)

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